テック産業アナリスト-のと裕行のライフイノベーションコラム-33
33号グローバル(Global)×テック(Technology)= グローバルテック②宇宙へ向かう夢のテクノロジー

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2020年9月12日

愛国心はありますか?

2020年9月3日、毎日新聞の夕刊に、私の好きな中国出身評論家・宋文洲さんのインタビューが掲載されました。その記事をまとめたのは、北海道大学時代の先輩で、同社記者の藤原章生さんですが、米中関係だけではなくこれからの日本について考えさせられる内容でした。

「日本の良さは、先祖代々ここで生まれ同じ文化をずっと維持してきたというところにある。そこが移民国家の米国と違うところ。ナンバーワンというだけで愛国心を謳歌(おうか)してきた米国は、何かあればすぐバラバラになる。でも日本は戦争に敗れても愛国心を失わずに来た」(記事より)

私は、父が数十年、日中友好協会で活躍したり、私もアメリカのシリコンバレーの高校に留学したこともあってか、早い時期から海外文化に触れ、普通の方より日本人のアイデンティティや、愛国心に敏感な気がします。

そして、日本人のイメージは、いざという時、一丸となって大きなパワーが出る愛国心溢れる民族のような気がしていましたが、今の日本は、その愛国心も、薄れているように感じます。とはいえ今こそ、藤原さんが触れられているように、私たち日本人は愛国心を持ち、アメリカにも中国にも振り回されないグローバルな日本を創る必要があります。

では私たちは何をすべきか?

日本は民主主義の国です。そして、三権分立という「立法権」「行政権」「司法権」で日本国家は成り立っています。

またそれぞれには、機関と三権の長が存在し、法律を定める【立法権】は国会で「衆議院議長・参議院議長」/その法律で政治を行う【行政権】は内閣で「内閣総理大臣」/法律違反を裁く【司法権】は裁判所で「最高裁判所長官」の4リーダーを中心に国家権力を守っています。

わたしはもっともっと、これらの三権に活力を。若くて元気で優秀な人材が興味を抱きどんどん参加できる仕組みを作る必要性を感じています。

それには、先ず教育から。学校教育から。大学の政治学部だけでなく、あらゆる学部の人材が、日本の在り方や政治について語れるようにしたいです。また、今まで政治に関わることがなかった人が、ある日を境に政治を目指せるようなシステムという門戸を拓けたとしたら、優秀な経営者や企業幹部が政治に興味を持ち、市政・国政の参加し愛国心を広げていけるのではと思います。

三権に「愛国心」という教育システムを加え、

新たな日本を描けないものでしょうか・・・。

宇宙という夢のグローバルテクノロジー

2020年7月26日、ホリエモンこと堀江貴文さんがファウンダーを務める北海道大樹町のベンチャー企業「インターステラテクノロジズ(IST)」の小型観測ロケット「MOMO(モモ)7号機」の打ち上げが、エンジン点火器のトラブルが原因で、残念ながら再延期となってしまいました。

しかし、この「インターステラテクノロジズ(IST)」は、2015年から経済産業省の支援を受け、昨年5月に打ち上げた「MOMO3号機」は、国内単独民間企業として初めて宇宙へ到達しています。

また海外では、ペイパルの創設者、天才イーロン・マスクがCEOを務める「スペースX」が5月、NASAの宇宙飛行士2名を乗せ、9年振りとなる有人宇宙船「クルードラゴン」を

ケネディ宇宙センターから打ち上げ、「国際宇宙ステーション(ISS)」とのドッキングにみごと成功を収めています。

われわれ人類は、なぜ宇宙への夢を持ち続けるのでしょうか?

宇宙旅行、月面基地、火星移住計画などなど、宇宙開発という人類の希望はまだまだ続きます。

そして、テクノロジーの進化により、宇宙は今や【挑む時代】から、宇宙を【使いこなす時代】への変わろうとしています。

そして、限られた国のイニシアチブだった宇宙もコスト管理や投資も踏まえたビジネスという民間主導のグローバル化が進んでいます。

また、「半導体」や「太陽電池」などの劇的なテクノロジーの進化は、大きな衛星から小型の衛星に変わり、同時にロケットも小型化されました。

堀江さんのプロジェクトのように、低価格で高性能なロケットの開発が可能となったのです。

そして、もう一つの大きなポイントは、「AI」の導入です。

膨大な衛星データの分析が可能となり、宇宙からのビックデータをビジネスソースとして

ビジネス化し始めたからです。

また、宇宙関連の株式に投資する投資家が増え、宇宙関連プロジェクトのファンド化も大きな要因と言えます。IT関連の短期な変動型より、長期型の宇宙開発の未来にビジネスビジョンを見出したのです。

実は、富士通も宇宙を使いこなす時代に向けて、様々な国家プロジェクトに参画しています。

例えば、静止気象衛星「ひまわり」を始め100基以上ある人工衛星の「軌道決定技術」や

「データ処理技術」に関わっています。

小惑星「リュウグウ」に、世界で初めて人工クレーターを作り出し、内部の砂の採取に取り組んできた「はやぶさ2」や、地球環境問題の指針となる温室効果ガスを高精度、高頻度に観測をする衛星「いぶき」など、人類の豊な暮らしの実現に向けた

宇宙科学技術の発展を支えています。

今後も人類の未来という【グローバルテクノロジー】は、宇宙という暗闇の世界に、

夢ある希望の光を、照らしてくれるでしょう・・・。

テック産業アナリスト のと裕行でした。
ありがとうございました。

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