アグリテック×スマート農業= 食と健康が繋がる⁈
食物工場ラインと胃の中が直結⁈
テック産業アナリスト-のと裕行のライフイノベーションコラム-105

コラム

先日、高野山への麓から山頂大門を目指して歩いたのですが、麓の柿農家の間を抜ける時
無償の熟した美味しい柿とみかんが、だれでも食べれるように道沿いに並べられていました。

高野山桜池院の住職さんの話によりますと、高野山の訪問者の6〜7割、宿泊者の8割くらいが外国人とのことです。歩いて登られる方の数はわかりませんが、平和で戦争のない、雲一つない青い空の下で外国人の方々と語らいながら柿とみかんを食べていると日本は本当に平和なんだなと実感し、ホッとしました。 

そしてこの高野山の柿やみかんのような美味しく新鮮な農作物を、高野山にいなくても自宅や職場という自分の生活圏で作られた新鮮なものを、必要なだけお腹に入れられたらいいなあと感じました。

そこで株式会社ファームシップ様と言うアグリテックの企業。この企業にとても注目しているので「これは面白いぞ」と言う事で同社のHPを参考にして新しいテクノロジーを中心に紹介をさせていただきます。

株式会社ファームシップ  https://farmship.co.jp/vision/

ファームシップ社は農作物を作り、配送し、農業を育む企業です。
地球上の誰一人取り残されない持続可能な農業を目指しておられます。それはゼロエミッションを目指す最先端技術を活用した食糧供給ステーションを開発し世界に展開するものです。

(ゼロエミッション:ある産業から出た廃棄物を別の産業が再利用することで、廃棄物の埋め立て処分量ゼロを目指す)人と科学と自然の力を融合させ、必要なものが、必要な分だけ、必要な人に届くみんなのための新しい農業のカタチ。その食糧供給ステーションは人と人、地域と地域をつなげる軸となり、やがて世界中に広がっていきます。誰もが食にアクセスできる豊かな世界を目指し、海へ、空へ、身近な所へと活動の場を拡げていきます。

同社のテクノロジーをいくつか紹介させていただきます。

1 生産加工一体型植物工場

加工機能をもたせた生産加工一体型の植物工場。生産から加工までを一体で行えるラインを開発されています。
MGC三菱ガス化学株式会社様80%と株式会社ファームシップ様20%出資の合弁会社であるMGCファーミックス様にて導入されています。
https://mgc-farmix.co.jp/information/

福島県白川市のMGCファーミックス様は1日最大32,000株の生産能力を有する、世界最大規模の完全人工光型植物工場です。LED照明を光源に、温度や湿度など、植物にとって最適な環境が高度に制御され、農薬を必要としない安全な工場内で、季節や天候に左右されない高品質の葉物野菜を安定して供給されています。

2省スペース型育苗箱

従来品と比べ、省スペースあるだけでなく、通水性能の向上も実現されています。また、熱の蓄積の低減により、高温による成長阻害機会も低減することができます。

3 コンテナ型植物工場「BlockFARM」

ブロックファームとは
・JR貨物や船に積載されるコンテナのような形をした植物工場です。・用途毎に開発されたモジュールを自由にカスタマイズして、最新鋭のオリジナル植物工場を短期間で設置し、すぐに栽培に取り掛かれます。・BlockFARMパークのように専用モジュールコンテナを連結することで、スムーズに栽培エリアの増設ができます。・建築基準法に適応しているため、駐車場、倉庫、屋上、農地など、場所を選ばずに設置でき、身近なエリアで生産を可能にしています。

4 クラウド型統合環境制御システム「COMPASS」

植物工場運営ノウハウを活用し、独自に開発した植物工場中央監視・制御システムです。植物工場の監視・制御に必要なLED照明や空調、養液に関する監視・制御機能を搭載し、国内外の関連工場などで実際に導入し、運用されています。身近に何処でも運営が可能です。

5 植物工場用LED

植物工場用の専用LEDをメーカーと共同開発されています。薄型構造で多段設計に対応するだけでなく、簡単に取り付けが可能な構造で、設置工数も大幅に削減可能です。自宅の一室を工場に出来るかも知れません。

6 植物工場用立体自動搬送コンベア

水平と垂直方向への野菜の搬送を実現する技術をマテハンメーカーと共同開発されています。この技術により、野菜を安全かつ効率的に搬送することができます。名張シティファームに導入されています。

農業を大地から解放することで、人類の食料供給能力を飛躍的に向上させるとともに地球上のあらゆる物理的な障害を克服し、食べる喜びと健康を私達のもとへ届けることになるでしょう。

AIで管理されながら、日々変化する私たち1人1人に必要な健康・体調・必要なカロリー・栄養素データが近隣のステーションに送られ製造される。それが数時間後に我が家の食卓に並ぶ。
そのような姿もそう遠くはないかも知れません。

現在は豊食の時代。食べ過ぎは良くないです。世界中で廃棄されている食品ロスも大きな問題です。
無駄なく食物が作られ100%がお腹の中にはいる。ロスはゼロ。
食を中心とした生活習慣病への取り組みが健康力を大きく増大し寿命も延びる。無駄なものは食べない、作らない。

私の友人が数万人規模の自治体の学校給食工場を経営しています。別に元富士通の同期が、とある最新鋭学校給食工場建設の情報システム立ち上げに関わっています。また世界中に広がる高齢者介護施設。そのような給食から導入を進めたら面白いですね。 

食物工場ラインと胃の中が直結して、食と健康が繋がる時が近いのかもしれません⁈

テック産業アナリスト のと裕行でした。 
ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました