2020年10月31日
三代目『大阪城』の天守からロマンが見える
私は幼少期の頃から大阪城天守に何十回と登ってきました。そして、天守からの大阪市の景色が大好きでした。何時間も時間が止まっているようにずっと大阪の景色を眺めていました。
子どもながら「大阪ドリーム」を夢見て、自分が大阪の、日本の天下を取るぞ、と空想にひたっていました。
良き時代、天守からの風景こそ私のロマンでした。
お城の東、城東区に我が家があります。父と母、家族そして営んできたタバコ屋、その更に東奥には、生駒山脈が悠然とそそり立ちます。
その反対がわに目をやると、大阪市のダウンタウン(下町)は新世界、天下茶屋、そして天王寺、そのまま上町を北に見ると、今でこそ、高層ビルが立ちはだかっていますが、小学生の頃など、天守閣より高いビルはなかったです。
1969年、天満橋のOMMビル78m 22階建が西日本最高の建物として完成しました。
大阪城は、現在のお城で、三代目になります。
1代目は1583年、豊臣秀吉が天下統一を果たしたまさに絶頂期に、度肝を抜かれるほど圧倒的、圧巻な世界最大規模の絢爛な名城【大坂城】でした。
ここから世の中を一望していた秀吉は、何を見ていたのでしょう。
しかし、豊臣秀頼が城主の1615年「大坂冬の陣」「大坂夏の陣」と二度に渡り攻め立てられ、栄華を極めた豊臣家とともに大坂城も灰になりました。
そして2代目は、徳川の時代、大坂夏の陣から4年後の1619年、幕府の直轄となり徳川秀忠が、「堀と石垣を旧城より2倍に」と指示を出し、64大名の力を借り10年かけ【新たな大坂城】が再建されました。完成した時には、徳川家光が将軍となり、城主としても大坂へ何度か訪れたようですが、1651年、家光が亡くなった後は、城主不在のままの1665年、なんと落雷によって焼失してしまったのです。
その後、266年間、天守を持たない城でしたが、1931年に第7代大阪市長となった關一が、大阪市民に天守の再建を提案すると大歓迎され、その市民から殺到した寄付金により、【三代目の大阪城】が再建されたのです。關一大阪市長は、他にも現在の御堂筋、第二次市域拡張、市営公園や前回のコラムで記載しました公営住宅の整備、大阪港建設、地下鉄建設と網建設計画策定、淀屋橋や大阪駅前の区画整理事業、大阪市民病院、日本初の市立大学、大阪中央卸売市場の開設等により、【大阪市】を世界都市へ変革させ、何より今の大阪市の景色を創った市長です。
大阪市民は、「天守閣」のことを親しみを込めて「天守」と云います。「天守」とは、江戸時代から豪華をイメージする俗称ですが、その中には「あこがれ」や「金ぴかの派手好き」な大阪キャラクター、気質もあると思います。
太閤さんが【天下統一】のシンボルとして築いたこの「天守」こそ、大阪市民のプライドであり、私の子どもの頃から変わらない「大阪ドリーム」です。
危機管理というテクノロジーの時代
今回のコラムは、前回に引き続き国際的な組織、『IIA・内部監査人協会』のデータを参考にテクノロジーリスクにおける【トップリスクの5~10位】のランキングをご紹介し、【リスクテック】、デジタル時代の危機管理について、皆さんと考えていきたいと思います。
では、さっそくランキングの続きです。
5.アウトソースしたIT業務主要なIT業務のいくつかはアウトソースされています。しかし、アウトソースしたIT業務は、障害が発生するまで発見できないというリスクがあります。
また、組織に不可欠なテクノロジープロセスが、直接管理外に置かれることもあり、アウトソーシングにおけるガバナンス体制や契約内容とアウトソースの管理やモニタリングなど
徹底したシステム作りが重要です。
6.ソーシャルメディアの利用ソーシャルメディアがメッセージを拡散するスピードは、想像以上にスピーディーでリスクも高いです。そのため、従業員が利用できるソーシャルメディアツールの利用方法と共有できる内容の制限を定める必要性があります。もしも従業員が方針に反した有害なメッセージを投稿すると、名誉棄損、ハラスメント、プライバシーの侵害や競争力に影響する
機密情報等の漏洩の可能性もあり、アシュアランス活動を心掛けてください。
7.モバイルコンピューティング最近ではビジネス用に開発されたアプリケーションを搭載したスマートフォンやタブレットを活用して仕事をするのが一般的です。しかし、Wi-Fiや携帯電話によるインターネットアクセスによる情報漏洩や、簡単に持ち出せる利点に反し、紛失によるトラブルも多く見受けられます。
また、公私兼用端末の場合もあり、公私の区別やプライバシー保護の問題ももたらしています。
8.内部監査人のITスキルこれは監査法人の団体のランキングでもあるので、ランキングに入っていますが、私も有能なIT監査人の確保は経営的にも重要なテーマだと思います。
9.新たなテクノロジーテクノロジーの変化と発展の速度は驚異的で、組織に新たなリスクも急速にもたらしました。とはいえ、企業により新たなテクノロジーの捉え方も様々です。従って、近い将来利用されそうなテクノロジーを定義する必要性があります。
ランキングのデータの資料には、次のようなものが今後定義される可能性があるとピックアップされていました。「予測的データ分析」「ビッグデータ」「フォグ・コンピューティング」「3Dプリンター」「インターネット・オブ・シングス」「ロボット工学」などです。
10.経営者のテクノロジー認識多くの組織では、取締役会にIT専門家がわずかしかいない場合があります。しかし現在から未来、テクノロジー認識が出来る専門の役員や監査役が必要となるはずです。
以上がランキングになります。ひょっとしたら、今は他人事のように感じるかもしれませんが、デジタル化におけるビジネスの未来は、これらの【リスクテック】がグローバルスタンダードとなります。
企業の皆さん、【新たなリスクマネジメント】に備えてください・・・。
テック産業アナリスト のと裕行でした。
ありがとうございました。
コメント