2021年4月10日
大阪市のオンデマンドバスにAIを導入⁈
「大阪で社会実験スタート」
3月31日産経新聞夕刊一面の記事を読みました。
この記事では、3月30日から高齢者が多く住む、大阪市生野区と平野区で「オンデマンドバス」の導入に向けた社会実験を始めたとのこと。既存のバス停の1.5倍に当たる199箇所の乗降場所を設け、スマホアプリや電話で予約すると【AI】が最適ルートを解析。
バスの運転席に設置された端末に情報が届き、計10台の8人乗り小型バスの運転手が【AI】の指示に従って巡回し、客を乗降させるそうです。最寄り駅、病院、スーパーなどとの行き来での利用を見込とのことで、運行は午前6時から午後11時までです。
このような取り組みは全国に広がっていくでしょう。
安価でより近く、安全。便利。いずれ、無人運転バスも実現するでしょうし高い人件費が無くなれば採算性も向上し、実験から実用の時代に入ると思います。
【AI】は私達の生活を大きく変えます。
今週も先週に引き続き【AI】 について語らせていただきます。
AIを定義するとしたら
皆さんは、【AI】(人工知能)が現在、私たちの生活の中で、どのように活用されているのかご存知ですか?
意外と【AI】という言葉は認識していても、実状を知らない人も多く、未だに怖いイメージを持たれている方もいらっしゃいます。
しかし、この【AI】こそが、人類が創造した最大のテクノロジーであり、これから訪れる「デジタル社会」を実現するために必要不可欠な存在であることを今回知って頂きたいと思い、
改めて【AI】を取り上げました。
とはいえ、ビジネスの世界でも、例えばトップダウンで「時代に乗り遅れないようにわが社も【AI】の活用に取り組むように」と指示があったとしても、実際は、どこから何に手を付けていいのかも分からないのが【AI】導入の現状です。
しかし、既に身近にある【AI】も多く存在します。
先ず代表的なものは、スマホに搭載されてるAppleの「Siri」やGoogleアシスタントです。
最近では、お掃除ロボット「ルンバ」、ソフトバンクの感情認識ロボット「pepper」やAI自動翻訳機、また、テレビ番組の企画で、AIと対戦する将棋や囲碁を見たりしてませんか?
そして、自動運転技術、医療画像診断など可能性は拡がります。
では、今更かもしれませんが、そもそも【AI】とはどんなものなのでしょう?
言葉は、Artificial Intelligence(アーティフィシャル インテリジェンス)の略で、あえて定義するなら、
「人間の頭脳活動を極限までシミュレートするシステム」(京都大学名誉教授 長尾真)です。
そして、1956年に【人工知能】という言葉が登場してから【AI】は、進化して来ました。
当初は、コンピューターによる検索・推論でしたが、【AI研究】において重要な役割を担う
『3つのアルゴリズム』により、知識を「獲得」する『機械学習』の技術が進みましたが、
2006年には【AI】自らが知識を「習得」する『ディープラーニング(深層学習)』が提唱され、現在の【AI】ブームが訪れました。
日本政府が取り組むAI革命
政府も日本の【AI研究】が世界をリードできるように文部科学省が中心となり『アルゴリズム』など様々な研究を進めています。
それが、富士通も協力をする「理化学研究所 革新知能統合(AIP)センター」です。
このAIPでは、様々な企業・大学・研究所・プロジェクトと連携し、5つの事業を推進しています。
① 深層学習の仕組み解明と新たな技術の創生をする「基盤技術開発」
② 再生医療や素材開発、ものづくりなど国際競争力を持つAI技術により強化を図る
「サイエンス研究の加速」
③ 高齢者ヘルスケア、防災、インフラ管理を人工知能で支援する「社会問題の解決」
④ AI技術を日常生活に浸透させるために必要な倫理基準や法制度を議論する
「人工知能の倫理的・法的・社会的課題の分析」
⑤ 産業界の技術者や学術界の学生・研究員のレベル向上と諸外国との連携を構築する
「人工知能研究者・データサイエンティストの育成」です。
もちろん同じテーマで各メーカーやテック産業が【AI】に関係する研究や取り組みを行っています。
しかし、皆さんに知って欲しいのは、【AI】と人間はけして競う相手ではありません。
もちろん、能力的に人間を超えるものはありますが、これからはいかに【AI】と向き合い生活に役立て、ハンドリングするのかが、新たな時代の【AI革命】です。
コメント