テック産業アナリスト-のと裕行のライフイノベーションコラム-45
#45 より良い暮らし(Better Life)×テクノロジー=ライフテック(Life Tech)①シェアリング・エコノミーという地域創生

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2020年12月5日

今回は、41号のコラムのリード文でご紹介させて頂いた【シェアリング・エコノミー】についてもう少し詳しく聞きたいという問い合わせがありましたので、一部内容が重複しますが、知らない方もいると思いますので、改めてYouTubeと合わせて、4回に渡りお話させて頂きたいと思います。

より良い暮らしのご提案『シェアリング・エコノミー』

実は、この【シェアリング・エコノミー】を思いついたキッカケがありまして、それが先月の11月1日に行われた「大阪都構想」の住民投票でした。結果は、みなさんもご存知のように否決され、子どもの頃から大阪市内で育ち、「大阪市」に愛着のある私にとって、この結果は大変喜ばしいことだったのですが、とはいえ、今の暮らしがこのままずっと続くことが「より良い暮らし」になるとは思えませんでした。

この結果について、大阪市民は変化しないことを選んだという評論家もいましたが、私はそれは違うと思います。「大阪都構想」というアイデアが「大阪」に合ってなかっただけで、どちらかといえば良い変化を好む街だと思っています。

しかし、街は常に変化し、住人も高齢化したり、ビルも老朽化し、商店街だって変わります。

これは、大阪市に限らずどの地域でも同じです。

そこで皆さんが、これからの未来へ向けて「より良い暮らし」を実現するためのアイデアを私なりに考えたのが、【シェアリング・エコノミー】です!

皆さんは【シェアリング・エコノミー】という言葉を聞かれたことはありますか?

これはシリコンバレーから生まれ、その便利さや経済性が評価され、瞬く間に全世界へ拡がり急成長したソーシャルメディアを活用したネットワークビジネスです。

そしてそれは、あなたが住む地域やコミュニティで使わなくなった資産や資源を「シェアリング」することで「エコノミー」という経済を生む【生活の知恵ビジネス】です。

つまり世の中に余ってるもったいない、人の才能や使わなくなったモノ、場所、お金、時間を多くの人とシェア、交換、利用することで、より便利で快適な生活を実現するサービスのことをいいます。

『シェアリング・エコノミー』のジャンルと可能性

そのシェアリングの対象となる分野は、以下の5つです。

① 民泊などの宿泊施設、それから空いてる空間や場所、農地などの「スペースシェア」

② クルマ、自転車などの「ライドシェア」

③ 企業や自治体、そして人のマッチングからお金やビジネスを生む

「ソーシャルレンディング」「クラウドファンディング」

④ 人材、人の才能を活用した「スキルシェア」

⑤ 音楽や動画などの「コンテンツ」や使わなくなった「モノ」のフリマ、レンタルなどをより良く活用する「コンテンツやモノシェア」

最近では【シェアリング・エコノミー】を国や地方自治体との連携による行政サービスとしても広く活用され、財政の軽減や地域資源の有効活用手段としても期待されています。

その期待する内容は、

・地域雇用の創出

・女性の働きやすい環境作り

・子育てや介護しやすい環境作り

・観光振興

・教育や生涯学習の支援

・農林水産資源の活用

などがあり、更には失われつつある地域コミュニティなど、生活の質を高めるための「地域創生」です。

そして、それを支えるのがICT技術などテクノロジーです。

例えば、人・モノ・企業などを繋ぐマッチングシステム、サービスの評価や基準や利用者のレビューシステム、利用者の本人確認などの認証システム、課金やクレジットなどの金融システムなどがあります。

ちなみに私が勤務する富士通もこのプロジェクトを支援するためのブロックチェーン技術の活用など様々な開発に取り組んでいます。

そして、このテクノロジーを活用した地域ビジネスの可能性も、「より良い暮らし」を実現する【地域創生】だと私は考えています。

次回も引き続き【シェアリング・エコノミー】の魅力を紹介します。

テック産業アナリスト のと裕行でした。
ありがとうございました。

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