少子高齢化×社会問題(Social Problem)= ヤングケアラー問題
テック産業アナリスト-のと裕行のライフイノベーションコラム-99

コラム

大阪から社会問題に取り組んで行きたい

ヤングケアラーについて

先日、大阪市の住之江区で認知症の人と家族に寄り添う会を開きました。住之江の地域包括支援センターの方々に参画いただき、意見交換をしました。

私が世話人を務めます公益社団法人認知症の人と家族の会大阪府支部活動は、主に支部事務所がある鶴橋駅近辺だけで開催されており、大阪市全体の24区並びに大阪市以外の市町村で開催する必要性を感じておりました。それで先ず、私が居住する住之江で開催しました。

いくつかのテーマについて意見交換をしましたが、ゲストとして公益社団法人認知症の人と家族の会大阪府支部前代表の神垣さんからのヤングケアラーの話が印象に残りました。 

一番驚いたのは、私自身がヤングケアラーだったことが、その時、判った点です。

私の母は私を産んだ事が原因だと思うのですが、骨がもろくなり、うまく腰の関節が噛み合わなくなり
私が小学校1〜2年生の頃に半年間、2度、病院に入院して人口関節を付ける手術をしました。
我が家は、母がたばこ屋さん(今のミニコンビニのような店)を営んでおり、入院中は父の妹さんが住み込みで働いてくれました。私の役割は店番、買い物係、一部掃除係、自動販売機への商品の補充係等そして退院後、「痛い痛い」と言う母にマッサージ、鍼灸をしたり、何処に行くのも私が肩を貸して杖代わりになり、いろいろなお手伝いをしたものです。

ですから、小学生の頃はあまり、友達と遊んだ記憶がありません。その事が私の人格形成に少しは関わったのではないかと、思い返せば思います。

通常のお手伝いは、塾や遊びに行く理由で、嫌なら辞めることもできるでしょう。
しかしヤングケア・介護は辞めることが難しいと思います。

ヤングケア はじわじわとゆっくり始まっており、本人も無意識に巻き込まれて行きます。私自身も今になってから気付いたのですから。

これは子どもの人権問題です。
自分本人ですら認識していないヤングケアラーという存在。この人達のケアラーとして活動量、活動時間、人数等を社会で認識するのは難しい状況です。これをどのように社会で認識、把握をして減らしていくのか?

8月に神垣前代表が参加された研修会「ヤングケアラー」についての講義の講師である立命館大学斉藤真緒教授は、三重県男女共同参画センターのhp(https://www.centermie.or.jp/frente/data/zemi/topic/134)で
「地方行政のレベルでは、ケアラー支援条例制定の動きが少しずつ広がっています。現在、7つの地方自治体で、ケアラー支援条例が制定されているそうです。(2022年2月末現在)。三重県の名張市も、2021年6月にケアラー支援条例を制定しています。全国の自治体で初めて条例を制定した埼玉県では、「ケアラーの支援は、全てのケアラーが個人として尊重され、健康で文化的な生活を営むことができるように行われなければならない」(第3条1項)ということを、ケアラー支援の基本理念としています。

子どもだけではなく、すべての世代のケアラーの人権保障の視点こそ、子ども・若者ケアラー支援の土台となるとなるでしょう。(数行省略)ケアしケアされる人間関係やケアにかかわる時間がきちんと尊重される社会、特定の人にだけケア責任が偏らない、多くの人々が安心してケアにかかわれる社会、すなわちケアフルな社会に向かうために、ケアラーの人権保障という視点は、今後ますます重要になっていくのではないでしょうか。」と書かれています。

最後にややっこしいですので、整理をしておきます。
介護問題とヤングケアラーの問題は同じ系統ですが別の社会問題です。
そして、介護と認知症は高齢者ですが、ヤングケアラーは若年層の問題で介護問題ではありません。
お間違えのないよう。。。。。

テック産業アナリスト のと裕行でした。 
ありがとうございました。

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