テック産業アナリスト-のと裕行のライフイノベーションコラム-51
ハウス(house)&ホーム(home)×テクノロジー(Technology)=ハウス・ホームテック③

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2021年年1月23日

AI・IoTを活用した次世代住宅って⁈

世界は今、この【AI・IoTを活用した次世代住宅】に関する様々なプロジェクトが動き出しています!

例えば日本の国土交通省では、2017年から『次世代住宅プロジェクト』と題して「サステナブル建築物等先導事業(次世代住宅型)」に取り組んでいます。

このプロジェクトは、子育て世帯、高齢者世帯など幅広い世帯のニーズに答える住宅及び住宅設備機器において、IoT技術等を活用したサービスの向上と住生活に関する市場価値を高めることを目的に、実用化に向けた支援を行う事業です。

そして2020年には、3社がこの事業の採択を受けました。

私が可能性を感じたお気に入りの事業1社をご紹介します。

それは、「株式会社良品計画」の家事負担の軽減、時間短縮をテーマに『ロボティクス導入によるスマートインテリア検証プロジェクト』です。

この事業を一言で表すと『家具を運ぶロボット』です。

自立移動可能なロボットが、事前に設計された家具とドッキングすることにより、家具を別の部屋や別の場所に移動させてくれます。

そして、ロボット内臓のカメラ、センサーにより収納場所の記憶と指示が出来るAI技術を音声で認識し、更には、既存の電化製品やドア、照明などとBluetoothで連携、操作が出来るように考えられた優れものです。「良品計画」は、実用化に向けて、今年、事業部を立ち上げるそうです。

皆さんも期待して下さい。完成すればハウスメーカーと連携しデザイン性のある家から考えられた家具や装飾品が商品化され、模様替えも自由自在、そしてベットは介護にも活用されるでしょう。

次にアメリカでは、Amazon・Apple・Googleが中心となり、IoT製品間の互換性を高め、

新たな接続規格を開発するワーキンググループ「Project Connected Home over IP」を2019年12月に立ち上げました。

簡単に説明すると、「Amazonのアレクサ」・「AppleのSiri」・「GoogleのGoogleアシスタント」の規格が統一され、同時に接続が可能となります。

これは今後のテック産業において画期的なことです。彼ら彼女が兄弟姉妹になり、様々な【IoT製品】の互換性が可能となれば、消費者にとってももっと多様性な購入、導入も無理なく便利になります。

日本でも先行して同様な【IoT住宅】の研究・開発するプロジェクト、「コネクテッドホーム・アライアンス」が2017年に立ち上がっています。こちらは東急・Microsoft・Panasonic・ビックカメラ・美和ロックなどが中心となり、メーカーの枠組みを超えた実用化に取り組んでいます。

さすがMicrosoftといった感じですが、このような日本の次世代へ向けた取り組みにも期待しています。

そして、私が勤務する富士通でも「IoT住宅」に取り組んでいます。

例えば「横浜市住宅供給公社」にご提案させて頂いたプロジェクトでは、一人暮らしの高齢者を対象とした賃貸物件の付加価値として、

『居住者の見守りソリューション(FUJITSU IoT Solution UBIQUITOUSWARE)』を導入して頂きました。

このプロジェクトのポイントは、いかにプライバシーへの配慮をしながら、なおかつ安心感を持って安全に快適に生活できるかです。

とはいえ、緊急時にスピーディーな対応も問われます。

そこで富士通は、独自の音声分析技術を活用し、安否と健康、両面の「見守り」を実現しました。結果、居住者の方からも遠隔見守りコールセンターとして、双方向なコミュニケーションが可能だと好評です。

まだまだ、次世代住宅をテーマとした世界のプロジェクトは進化中です。

またコロナ禍ということもあり、「ステイホーム」というニューノーマルも【ハウス・ホームテック】により快適な暮らし方も進化するでしょう。

次回は【AI・IoT住宅】の未来ビジョンについてお話します。

テック産業アナリスト のと裕行でした。
ありがとうございました。

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