サーキュラーエコノミー×エコテック=プラスチック資源循環促進法1
テック産業アナリスト-のと裕行のライフイノベーションコラム-88

コラム

2022年4月1日から循環型経済への移行が始まった

パパへの子守歌の公演から実現した対談

先日、スーパーホテルの山本梁介会長と漫才師、矢野兵動の矢野勝也さんの対談に立ち会いました。
これはコラム 82 号、83 号でお伝えした『パパへの子守歌~幸せのカケラ~』の公演で実行委員会に関わらせて頂いたご縁から、公演を観劇頂いた山本会長と主演の矢野さんの対談を実行委員会の依頼で私がセッティングした経緯からです。
対談については、公開されたタイミングで改めてご紹介するとして、その際にも矢野さんか らは舞台の台詞に使ったサーキュラーエコノミーの観点から、スーパーホテルの山本会長 は、さすが環境大臣から『エコファースト企業』としてホテル業界唯一認定されてる企業のトップとして、プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律「プラスチック資源循環促進法 (これ以降は“プラ新法”)」について語られていました。
ちなみにこのプラ新法は、昨年 6 月 4 日の国会にて小泉進次郎さんが掲げ成立した法律で、 2022 年 4 月 1 日から施工されました。

プラスチックによるサーキュラーエコノミー元年

この「プラ新法」の背景には、国連の報告書によると
日本人一人あたりのプラスチック容器 包装廃棄量はアメリカに次いで世界 2 位であること、また 2018 年頃までは中国やベトナム にプラスチックゴミを資源として輸出していましたが、法律が厳しくなり輸入禁止になったこと、
また深刻化する海洋プラスチックごみ問題やカーボンニュートラルにおける気候変動問題などの対応を目的としています。
そして、プラスチックを扱う事業者と自治体を対象に、プラスチック製品の設計から廃棄処 理までに関わるプラスチック資源循環等の取り組み(3R+Renewable)を促進するための法律です。

4 月から国が特定プラスチック使用製品として定めた 12 品目
  1. フォーク
  2. スプーン
  3. ナイフ
  4. マドラー
  5. ストロー
  6. ヘアブラシ
  7. くし
  8. カミソリ
  9. シャワー用キャップ
  10. 歯ブラシ
  11. ハンガー
  12. 衣類用カバー
対象事業者(前年度に提供した特定プラスチック製品の量が 5 トン以上が対象)
  1. 小売業(スーパー、コンビニ、百貨店など)
  2. 宿泊業(ホテル、旅館など)
  3. 飲食店(カフェ、レストラン、居酒屋など
  4. 持ち帰り・配達飲食サービス業(フォードデリバリーサービスなど
  5. 洗濯業(クリーニング、ランドリーなど)

今までの個別リサイクル法とは違い、素材のプラスチックに焦点を当てたリサイクル法です。

取り組みは「3R」ともう一つの「R・Renewable(リニューアブル)」

この取り組みに於いて最も重要となる戦略的キーワードは、3R(Reduce、Reuse、Recycle) に、Renewable(再生可能資源)です。
・リデュース(Reduce)は、ごみの発生を減らす
・リユース(Reuse)は、捨てずに繰り返し使う
・リサイクル(Recycle)は、資源化し再利用する

そして、もう 1 つのキーワードは、
・リニューアブル(Renewable)、
再生可能な資源に置き換える 追加された新たな考え方は、バイオマスプラスチックへの素材代替の取り組みを促進し、政府が定めたマイルストーンでは、2030年までにバイオマスプラスチックを約 200 万トン導入する目標が掲げられています。
プラスチックの普及が世界に環境に大きな影響を及ぼしていることを改める法案であり、
このままでは、2050 年には魚の重量をプラスチックゴミが上回ることが予測される地球規
模の環境汚染とどう向き合うか人類の課題における日本の対策の第一歩です。

(次号コラム89号へ続く)

テック産業アナリスト のと裕行でした。 
ありがとうございました。

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