森林破壊の真実とは? 私たちができること?
私は10数年前まで長い間、大阪の生駒の山裾の住居に住んでいました。ちょうど住居の隣から深い森林になっており生駒山麓のハイキングコースの入口にも繋がっていました。
標高も少し高くアスファルトも多くは無かったのが理由か、気温も大阪市内より3〜4度は低かったのです。
子ら3人が、すくすく病気ひとつせず元気に育ったのは、この真横から始まる森林のおかげなんだと最近思うようになりました。そこから大阪市内に引越してからは、ちょこちょこ自分も含めて健康不調がったように感じます。
ここで、農林水産省計上「先端技術を活用した農林水産研究高度化事業」として(独)森林総合研究所が中核機関として実施している課題「森林系環境要素がもたらす人の生理的効果の解明」で得られた森林浴の成果の一部を紹介しましょう。(研究期間2004~2006 年度)
長野県飯山市にある三つの森林遊歩道に体験者が森林環境の中に2泊3日間滞在しました。
森林浴の前後にナチュラルキラー細胞を測定したそうです。森林浴がヒトの ナチュラルキラー(以下NK)活性を増強させた(1日目 26.5%、2日目 52.6%)。NK細胞の機能が高まれば、生体の抗がん能力も高まるそうです。
その理由は、
1 森林浴がヒトの NK 細胞数を増加させた。
2 森林浴がヒトリンパ細胞内の抗がんタンパク質を増加させた。
結論として、森林浴がヒト NK 細胞数及び細胞内の抗がんタンパク質を増加させ、NK 活性が 増強したと考えられる。今回、疲れた状態における森林浴の効果を調べたのは世界で初めてのことであり、また3種類抗がんタンパク質を同時に調べたのも世界で初めてのこと。(2005年プレスリリース)
私は日本の国土の3分の2を占める森林。国土全体に占める割合でフィンランドに次ぐ世界2位を誇る日本の豊かで身近な森林が日本人の健康や長寿を守ってきたのだと信じています。
コラム97号にも書きましたが和歌山の旧街道の森の中を歩いたお話し。
4時間くらいでしょうか。。。耳を澄まして、小鳥のさえずり、葉のすれあう音、風の音、
雨の音、川の流れる音、虫の音は少し、滝の音、木々の香り、花の蜜の味、緑や紅葉の美しさを感じる。
こうして五感を解放することで、リラックスの効果が生まれる。
人が自分自身が培ってきた自然治癒力の高まりを感じる。森のパワーで免疫力が上がるのではないでしょうか。
ここでは感染症の心配は薄れるのではないかと感じました。
私が10数年前まで長年住んでいた生駒の家に戻りたいと思うのですが、残念ですが隣の森林は宅地開発で
なくなってしまいました。
このような森林伐採について、熊さんの立場から見ている日本熊森協会という団体があります。そのHPの一部を覗いてみましょう。
「日本の国土面積に対する太陽光パネル設置率は、世界一です。もう設置場所がないため、現在、太陽光発電事業は奥地の山林に移動しています。昨年熱海で土石流の大惨事を起こしたにもかかわらず、相変わらず大規模な森林を伐採し、切土盛土をして、数十haを超えるメガソーラーを何百か所も建設しいます。
また風力発電も、山の尾根筋の森林を何十キロにもわたって伐採し、切り崩し、道路を作って、1基200m近い高さの巨大風車を何百基も建設する工事計画が各地で進んでいます。
大規模な森林伐採を行えば、まず初めにそこで生息していた野生動物たちが生きていけなくなります。他生物への思いやりが少しでもあれば、できることではありません。ズタズタに切り崩された山は保水力を失い、やがて私たちも水不足に苦しむようになります。
熊森は、現地での調査や、衛星画像の分析から、再エネ開発(メガソーラー、風力)による森林を破壊が、すでに我が国でどれくらい行われたのか、チームを作り、長時間かけて一つ一つ測定していきまた。
その結果、すくなくとも日本全国で合計23075haもの森林が、近年、再エネ名目で一気に伐採されてしまったことが判明しました。これは、大阪市の市域面積に匹敵します。」
このように私達は森林を失っています。
熊さんやオラウータンに代表選手になっていただき野生生物の減少という視点から森を眺めてみましょう。
(下記%には様々な数値があり、特定するのは難しいのですが、あくまで参考として記載させて頂きました。)
ざっくりですが地球の約7割が海、3割が陸地です。
地球の陸地の26%が家畜の放牧地に使われています。
地球の陸地の8.5%が農地に使われており、その
地球の農地の71%は家畜の飼料生産のために使われています。
さて、地球上の哺乳類のうち、野生動物の割合はどのくらいでしょうか?
野生動物 :4%
人間 :36%
人間のための家畜:60%
お肉や乳製品を美味しく安く食べるため、他の理由ももちろんありますが、森林伐採が深刻化しています。
こうして森林を破壊することで、そこで暮らす熊さんやオラウータンのような野生動物の住む場所を奪っています。
私達がこのままの食生活を継続すると、2026年には野生生物は地球から消えてしまうと言われています。
さて、私達は何をすべきなのでしょうか?
まず、今月いっぱい配信していますSDGs朗読劇(陸の豊かさを守ろう)『オラウータンがボルネオ島からやってきた』を視聴ください。希望者は私迄連絡ください。
いろいろ学べる機会を利用されて『知り』、そして身近な小さな事から実践するのはどうでしょうか?
例えば、牛乳を豆乳に変えてみる。両者を混ぜてみる。私は豆乳は無調整がお奨めです。
代替ミートにトライしてみる。大豆ミート等はマルコメ、大塚食品、伊藤ハム、米久さん他から販売されています。
「積小為大(せきしょういだい)」江戸時代の農政家・思想家の二宮尊徳さんはおっしゃいました。
小さい事が積み重なって大きな事になると。私達ひとりひとりが、なにかひとつ実践をして、
地球上に4%残っている熊さんやオラウータンのような野生動物を守りませんか。。。。
テック産業アナリスト のと裕行でした。
ありがとうございました。
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